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日本の伝統・文化を守る取り組み:伊勢講と大福帳の物語(断れない性格 その.4)

断れない性格の社長です。

皆さんは「伊勢講(いせこう)」をご存じですか?

「伊勢講」は、江戸時代から続く、庶民の信仰活動で、地域ごとに組織を作り、伊勢神宮への参拝を目的として行われていました。

地域で積み立てた資金を使い、代表者が伊勢神宮を訪れた後、土産やお守りを持ち帰り、参拝の報告を行うことで、遠く離れた人々もその信仰に触れることができたのです。

驚くことに、この伝統は現代の令和の時代においても受け継がれており、兵庫県尼崎市の一部では、今なお「伊勢講」が行われています。

さらに、この地区ではその記録を大福帳(だいふくちょう)に書き残すという習慣も続いています。

大福帳とは、江戸時代の商人が取引の記録をつけていた帳簿で、顧客情報や取引内容を細かに記載していたものです。

今回、尼崎市の伊勢講組織から当社に「大福帳」を新たに作成する依頼をいただきました。

この大福帳、実は前回は明治41年に作られたもらしく、新しく作るのは、なんと115年ぶり!!

過去には4冊の大福帳があり、今回は5冊目となるそうです。

江戸時代から明治、大正、昭和、そして平成を経て令和に至るまで、地域の信仰と文化を守り続けてきたことに、深い敬意を抱かざるを得ません。

この貴重な伝統を継承するため、私たちも誠心誠意、大福帳を一冊手作りで仕上げました。

大きさや仕様はオリジナルサイズに忠実に再現し、100ページものボリュームを持たせたこの大福帳は、これから何十年にわたって地域の歴史を刻むこととなるでしょう。

お客様からは「これで次は100年作らなくて良い」とメッセージをいただきましたが、私たちは、この大福帳がまた長い年月を見守り続けることを願っています。

今も続く「伊勢講」は全国的にも珍しい存在です。この地区のコミュニティがこれからも存続し、貴重な日本の伝統文化が未来に引き継がれていくことを心より願っています。

今回当社で作成した大福帳


お客様から頂いた写真
明治41年に作られた大福帳

江戸時代に作られた大福帳


※貴重な写真を使わせていただきました。あらためてお礼申し上げます。

・大福帳に関する以前のブログ

断れない性格 その1
https://hayata.sagafan.jp/e267473.html

断れない性格 その2
https://hayata.sagafan.jp/e452720.html

断れない性格 その3
https://hayata.sagafan.jp/e454388.html

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