SHACHOUの思い出ばなし
【ホッチキスの話】
私の学生時代の話です。
東京の文具店でアルバイトをしていました。
4年生のとき、金曜日の午後を除く毎日、そこで
店番や配達をしていました。
その時の出来事です。
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その文具屋さんは、東京の神田にありました。
学校のすぐそばの10坪ぐらいの小さな文具屋さんでした。
その当時、私は田舎育ちをひた隠す無口な学生でした。
ある日、そのお店の奥さんと2人でお店番をしておりましたら、
近所のOLらしき人が買い物に来ました。
もちろん文具を買いに来られたのでしたが、2、3点選んだ後に、
ホッチキスの針が見当たらなかったので、
その場所がどこにあるのかを無口な私に聞いてきたのでした。
しかし、そのOLさんはホッチキスの「針」を何と呼ぶのがを失念して、
「ホッチキスの・・・・・、ホッチキスの・・・・・、
えっ~と、・・・・ホッチキスの・・・・・」
と考えながら私に聞いて来たのでした。
普通、ホッチキスの中に入れるものといえば
「針」とか「芯」とか「玉」とか言います。
正しくは「針」です。
そこまで聞いた私は、
「ホッチキスの針ば言よらすばいね。」と思ったのですが、
お客様があまりにも考えていらっしゃるので、
つい黙っておりましたら、
そのお客様は、突然、
「ホッチキスのエサを下さい!」
と言われたのです!
えっ~! エサ???
思わず、腹がよじれて吹き出しそうになった私でしたが、
何とかこらえきりました。
ても、それを聞いていた、その店の奥さんは、
「プーッ!」と顔を真っ赤にして吹き出してしまいました。
たしかに、よく考えてみると、パクパク動く機械なので、
わからないこともないのですが・・・。
それからというもの、そのOLをその店で見かけることは
二度とありませんでした。
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それから、24年、当社では、ホッチキスの針の事を
ホッチキスの「エサ」と呼んでも、全員、通じます。
ぜひ試してみてください。
最近は、無口ではなく、よくしゃべるようになったSHACHOUでした。